自由と言う概念の進歩の話かと思って読み始めた。読んでみると、「自由意志はあるか」という問いに対して、「ある」方の立場に、進化論のスパイスをぱらぱらと振りかけたものだった。
自由意志否定の決定論なんて、不確定性原理とカオスで破綻しているんだから、ごちゃごちゃ言う必要もない。それに、自由意志擁護のの立場も、すぐにデカルト劇場が出て来て、めちゃめちゃプリミティブ。
この問題は、結局「自意識とは何ぞや」という問題に集約される。それを解かない限り、デカルト劇場から一歩も出ることはできない。では、このような哲学的な議論で「自意識」が理解されるかというと、2000年出来なかったことが突然出来るわけはない。いつになるか定かではないが、脳科学と計算機ベースの認識科学が明らかにしていくのだろう。
それが明らかになっても、自由意志は絶対にあると「私」は思うし、明らかになるまえなら、いよいよ自分の自由意志を尊重していくことが重要だと「私」は思う。
ルネサンスの哲学
エルンスト・ブロッホ白水社
白水社
¥ 2,730
通常24時間以内に発送
ルネサンスの転換をナラティヴとして大きくとらえ、そのなかにベーメやブルーノなどあまたの思想家を位置づけていく。該博な知識はもちろん、ブロッホらしい大きな世界観が魅力である。と同時に、一次史料を駆使する歴史家たちにくらべれば当然ながら記述はゆるい。講義という性質上、論拠や出典にも、とくにふれていない箇所が多い。
しかしブロッホの魅力は、いわば何者でもなく、ブロッホ自身であるところにある。その意味でこれは哲学者による哲学史であり、思考者の洞察力をよく伝えている。固有のタッチやパースペクティヴはあきらかで、この書き手が、詳細な証明にむけて論を凝縮していくタイプの執筆者でないことはここでも変わらない。ブロッホはむしろ、問題を拡張するために種子を播くタイプの書き手なのである。本書も、あちこち説明しきっていないにもかかわらず、重要な示唆をふくんでいる。読者はルネサンスという巨大なテーマにむけて、自己の視点を見出すためのさまざまな手がかりをゆたかに収穫することができるだろう。
しかしブロッホの魅力は、いわば何者でもなく、ブロッホ自身であるところにある。その意味でこれは哲学者による哲学史であり、思考者の洞察力をよく伝えている。固有のタッチやパースペクティヴはあきらかで、この書き手が、詳細な証明にむけて論を凝縮していくタイプの執筆者でないことはここでも変わらない。ブロッホはむしろ、問題を拡張するために種子を播くタイプの書き手なのである。本書も、あちこち説明しきっていないにもかかわらず、重要な示唆をふくんでいる。読者はルネサンスという巨大なテーマにむけて、自己の視点を見出すためのさまざまな手がかりをゆたかに収穫することができるだろう。
次の時代のための吉本隆明の読み方
村瀬 学洋泉社
洋泉社
¥ 2,310
通常24時間以内に発送
「村瀬思想」と呼ぶ人もいるだけあって吉本理論へのトータルな解釈に触れることができる。しかし、そのことは吉本思想への正統な解釈を保障しているワケでもなく、新たな展開が望めるわけでもない。基本的なタームへの見逃せない誤読も多く、吉本隆明の思想の解読書とはいい難い。それでも本書に価値があるとすればニューアカ以降の世界観の崩壊の中で新たな認識を示しうる可能はあるかもしれないからだ。
本書中には斉藤環や宮台真司への非難めいた箇所があり、これも見逃すことはできないだろう。これは新人類世代以降の人間に突きつけられた典型的な批判でもあり、それへの応答も求められているといえる。ただ繰り返すが、タームの誤読と同様で斉藤や宮台への理解が乃ばずして非難に致ってる勇み衊??かもしれない。またそうであれば本書にどれほどの価値があるのか?という根本的な問題まで提起してしまうのも本書の価値=魅力かもしれない。タイトルどおりの本書の意図には賛意を評したいが。
アレンの言葉366日
ジェームズ・アレンPHP研究所
PHP研究所
ジェームズ・アレンの本は続々と新顔が本屋さんの店頭に並んできます。箴言集として決して斬新なものではないはずなのに、読むと心が洗われ、目からうろこが落ちるのは、最近こういうことを言ってくれる美しいたたずまいの日本人がいなくなったことと、文章が平易で奥深いことが要因でしょうか。翻訳される方の功績も大だと思います。
さて、類書続々の中、一つの頂点を極めるのが、この366日方式でしょう。一気に読んでも、その日のページを読んでも、偶然開いたページを読んでも、それぞれに心に響いて来ます。内容が豊かな割にコンパクトなので、携帯も可能ですし、枕元においてもよいし。一冊だけ、というならこれがお薦めだと思います。
さて、類書続々の中、一つの頂点を極めるのが、この366日方式でしょう。一気に読んでも、その日のページを読んでも、偶然開いたページを読んでも、それぞれに心に響いて来ます。内容が豊かな割にコンパクトなので、携帯も可能ですし、枕元においてもよいし。一冊だけ、というならこれがお薦めだと思います。
もてなしの心 赤坂「津やま」東京の味と人情
野地 秩嘉PHP研究所
PHP研究所
この本の舞台となっている「津やま」には行った事はありませんが、読んでいると、この店の常連客の一人になった気分になりました。
知り得ない料理人の世界を身近なおやじさんから聞いているような、なんともいい気分になりました。
本の中にはレシピも書いてあり、お料理を難しく考えさせない、自分も料理上手になれるように思えてきます。
一回目はあっと、いう間に読んでしまいましたが、何度も読みたくなりました。
知り得ない料理人の世界を身近なおやじさんから聞いているような、なんともいい気分になりました。
本の中にはレシピも書いてあり、お料理を難しく考えさせない、自分も料理上手になれるように思えてきます。
一回目はあっと、いう間に読んでしまいましたが、何度も読みたくなりました。
別冊「本」RATIO 01号(ラチオ) (別冊「本」)
講談社
講談社
¥ 1,785
通常24時間以内に発送
今社会で問題になっている事柄は、意外に哲学的なテーマが多い。ナショナリズムにしろ、靖国にしろ、その本質を精確に理解するには哲学的手法での解明が有効である。その端的な事例は上述のテーマで書かれた書物がベストセラーになっていることでもわかる。本誌はこうした身近な哲学問題をわかりやすい論調で語らせている。デリダにしろ、公共性にしろ、実に説得力のある議論である。さらにまたアメリカのリベラリズムの大御所リチャード・ローティのアメリカ帝国主義論も実に面白い。岩波の「思想」や青土社「現代思想」の独占領域を、万人の目線で編集した雑誌で、今後が楽しみである。多くの読者を得んことを願う。
悪の人心掌握術 - 『君主論』講義 (中公新書ラクレ)
金森 誠也中央公論新社
中央公論新社
¥ 777
通常24時間以内に発送
わかりやすい。予備知識無しでも、一晩で読みきれ、大枠がつかめるのが良い。ただ、本の題名が、その内容を的確に表しているか疑問。。。
おとぎ話に隠された日本のはじまり
関 裕二PHP研究所
PHP研究所
とりあえず、関さんらしい内容だなと思いました。
話の流れ、論の根底にあるもの。関 裕二の著書を何冊か読んでいる方には斬新さは無くとも読んで損するものではないと思います。
あい変わらず分かりやすい言葉で、初めての人ならびっくりする論文になってます。
話の流れ、論の根底にあるもの。関 裕二の著書を何冊か読んでいる方には斬新さは無くとも読んで損するものではないと思います。
あい変わらず分かりやすい言葉で、初めての人ならびっくりする論文になってます。